心の中のレストラン
物語 命のスープ
ここは地図には載っていない
人の心の中にある
不思議なレストランです。
メニューは
たった1つだけ。
「命のスープ」という
なにやら
奇妙な名前のスープです。
店内はカントリー調で
温かみのある
木のテーブルと椅子が
たくさんあります。
色んな国から
疲れた人が来ているようです。
椅子に座ると
シャンパンゴールドの絹の
振袖を着た
口のない
美しい雪女が
「命のスープ」というものを
運んできてくれます。
あまりに不思議すぎて
このことを記憶にとどめて
人に話そうと思っても
無駄です。
このレストランに来たことは
必ず忘れる仕組みに
なっているようです。
身体や心が疲れたときに
希望すれば
いつでも
誰でも
眠っているあいだに
このレストランに行くことが出来ます。
そして、自分では知らない間に
「命のスープ」というものをいただき
元気をとり戻すそうです。
ありがたいことです。
(おしまい)
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身体が疲れたとき、心がつらいときは
自分で楽しく、自分に都合よく妄想する
のもいいものですね。
ご訪問、ありがとうございました。☺